おさるたちをひとしきり以上に眺めた後、我々は徐ろに植物園の中へと進んだ。
熱帯植物園なので中は温かい。
10月の北海道は思っていた以上に寒く、これまでのところ、少し辟易とするところもあったため、ホッと落ち着くような心持ちになった。
温室にはいかにも熱帯産らしい鮮やかな色の花、特有の姿形をした植物、珍しい鳥や虫が展示されていた。いくつか写真を撮った。
中でも印象に残っているのはワニの剥製だ。シャムワニという種類で、かつてこの植物園で飼育していたもののようだ。
熱帯植物が立ち並ぶ中に展示されており、まるでそこで生活しているかのような臨場感があった。その雰囲気を活かすべく、ローアングルで撮影してみた。
サボテンもあった。私は昔からなんとなくサボテンが好きで、特に丸いものが愛らしく感じられる。身を守るためのトゲも、遠目に見ると産毛のようで可愛らしく思える。