#6. 羊山公園の芝桜と武甲山のコントラスト|秩父で見たかった光景

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西武秩父駅近くの宿で一晩を明かし、埼玉県旅行の2日目がスタートした。この日の最初の目的は羊山公園の芝桜を見ることだ。朝早い時間に宿を出発した。西武鉄道で飯能方面に一駅戻り、横瀬駅で下車する。

駅から羊山公園までは歩いて向かう。秩父は山深い場所にある。都市部とは空気がまるで違う。朝の光は澄んで清々しく、足取りは自然と軽やかになった。これがやりたかった。早起きした甲斐があったというものだ。

歩くこと約30分。羊山公園に到着した。敷地に入り少し奥に進むと、有名な芝桜の丘が目の前に広がった。そのときは5月初旬で、一応見頃の期間内ではあったのだが、ピークを少し過ぎていたようだ。全体に色鮮やかさが失われ、しおれ始めたものも目立つ。満開時の壮観さを思うと、やや物足りない印象は否めなかった。しかし、連休を利用しなければ秩父まで足を運ぶのは難しかっただろうから、これもまた旅のタイミングというものだろう。

来た道を振り返ると、そこには秩父の象徴である武甲山が、私を見下ろすように堂々とそびえていた。芝桜の可憐さと武甲山の勇壮さ、そのコントラストが、いかにも秩父らしく、まさに今回の旅で見たかった光景だった。

芝桜と武甲山_羊山公園にて_2405