四国を鉄道で旅行する際に便利でお得なきっぷ、四国グリーン紀行。
2019年11月、この切符を使って四国一周旅行に行ってきました。
ところでふと気になることが。それは、
「四国グリーン紀行はお得だと思ってたけど、元が取れてたのかな?」
ということです。
乗り放題なのをいいことに運賃のことをあまり考えていなかったのです。
そんなわけでこの記事では、四国グリーン紀行での四国一周はどれくらいお得だったのか?を検証してみたいと思います。
「これくらい乗れば元が取れる」という参考になると思いますので、是非ご覧ください。
それではどうぞ!
Contents
四国グリーン紀行とは?:4日間特急グリーン席が乗り放題になる切符
まず最初に今回の旅で使用した四国グリーン紀行について少々触れておきたいと思います。
四国グリーン紀行はJR四国から発売されている周遊タイプの切符です。
ざっくりとした詳細はこんな感じ。
- 発売期間・利用期間…通年
- 乗れる列車…JR四国線全線、土佐くろしお鉄道線全線の特急列車及び普通列車が乗り放題。事前に指定を受けるとグリーン車にも乗れます。
- 価格…20,950円(一日当たり約5,200円)
- 有効期間…連続4日間
本当はもう少し細かいルールがありますが、ひとまずこれくらいを覚えておけば問題ないでしょう。
詳しくはこちらのサイトをご参照ください。
[blogcard url=”https://www.jr-eki.com/ticket/brand/1-3UW#”]
[blogcard url=”https://www.kzlifelog.com/entry/jrs-shikoku-free-tickets”]
公式な情報は前者のリンクを、お得な購入方法や利用方法は後者のリンクにて非常に詳しく解説されています。
へえ、四国まんなか千年ものがたりにも乗れるんだ。知らなかったな…。次に使う時は乗ろっと!
それはさておき、次からは検証に移っていきたいと思います! 一日当たりで元が取れたのか、そして4日分トータルで元が取れたのか調べて行きます。
- 四国グリーン紀行の価格は20,950円で4日有効
- 一日当たりの価格は約5,200円
【1日目】徳島駅→高知駅
旅のスタートは徳島県・徳島駅。ここまでは大阪からバスでやってきました。
ここからおおよそ右回りに四国を一周していきます。1日目の目標は高知県・高知駅です。
こちらは徳島に着いた日に撮影したもの。出発(グリーン紀行の使用開始)は翌日からです。

ご当地ドリンク・アワライズはおいしい。

徳島駅→阿波山川駅@普通列車(660円)
徳島駅を出発します。
グリーン車に乗れるのが四国グリーン紀行のメリットなのにいきなり普通列車を利用です。観光時間との兼ね合いなのです。
余談ですが徳島駅って列車がたくさん並んでいるのが見られていいですね。
阿波山川駅へは高開(たかがい)の石積みを見にやってきたのですが挫折…。
阿波山川駅→大歩危駅@普通列車(1,280円)
これまた時間の都合で普通列車を利用。
途中阿波池田駅で乗り換え(途中下車は無し)、大歩危駅までやってきました。
私が到着した後、大歩危駅にはゴージャス目な観光列車・四国まんなか千年ものがたりがやってきました。
先ほど述べた通り、四国グリーン紀行ではこの列車にも乗ることができます。
どうせなら乗ればよかったかな? またの機会を待ちましょう!
大歩危駅→高知駅@特急南風 自由席(2,460円)
大歩危でこの日の観光は終了! 宿を予約しておいた高知駅へ向かいます。
ここでようやく特急が登場です。 四国初の特急は南風号でした。
しかし残念なことにグリーン車に乗ることができませんでした。
グリーン車に乗るには窓口にて座席の指定を受ける必要があります。
しかし割と秘境にある大歩危駅。乗ろうとした時刻には既に窓口業務が終了していたのです。
今思うと券売機があったのでそこから発行できた? いやしかしよく見る券売機と違ったような気もするしな…?
よく覚えていません。知っている方がいましたらご教授願いたいです。
そんなわけで1日目は最後まで四国グリーン紀行の本領発揮とはいかず。
【1日目まとめ】徳島駅→高知駅(小計 4,400円)
それでは1日目のまとめです。ここまで1日目の運賃総額は4,400円。
四国グリーン紀行の1日当たりの価格は約5,200円ですので1日目は約800円の赤字となりました。
普通列車を利用し、グリーン席が使えなかったので案の定、という結果。
それでもたった800円届かなかっただけなので、全区間特急を使ったりすれば元は簡単に取れそうですね。
以下、色々なパターンを計算してみました。グリーン席のない特急剣山は指定席で計算しています。
- 今回の乗り方(特急・普通列車併用)…4,400円
- 今回と同じ経路で全区間特急&グリーン席(or 指定席)利用…9,410円
- 徳島駅→高知駅を特急&グリーン席(or 指定席)で乗り通す…5,640円
うーんこれを見ると四国グリーン紀行の威力が分かりますね。
ちなみに、徳島駅→高知駅を四国1/4周と考えると、この区間をグリーン席で乗り通すとだいたい四国グリーン紀行の1日分の価格になるようです。
- 徳島駅⇔高知駅は特急&グリーン席を利用するとだいたい元が取れる
- 普通列車や自由席の利用が多いとちょっと足らないかも
徳島観光のレポートもまとめてありますのでこちらもどうぞ!

【2日目】高知駅→松山駅
2日目は高知駅からスタート。ゴールは愛媛県・松山駅です。

高知駅→窪川駅@特急あしずり グリーン席(3,920円)
まずは高知駅から特急あしずりに乗り窪川駅へ。アンパンマン列車でした。
そしてここで初登場! グリーン席を利用します。四国グリーン紀行の本領発揮です。
このグリーン席の乗り心地が! 本当に素晴らしい!
シートがふわっとしてるしスペースが広くて快適!
こちらは高知の戦利品で豪遊するの図。
馬路村のゆずドリンクはめちゃうま。
窪川駅に到着。乗り換え時間が開いたので降りてみました。のどかで良いところです。
窪川駅→半家駅@普通列車(1,060円)
窪川駅から出発。予土線を利用して愛媛県・宇和島方面を目指します。
一部土佐くろしお鉄道の区間となっており、青春18きっぷだと通れなかったりするのですが、四国グリーン紀行ならへっちゃらです。
こちらは予土線を走る観光列車の一つ、海洋堂ホビートレイン。変わった見た目ですが特に追加料金は掛かりません。
車内にかっぱいます。
(半家駅→)江川崎駅→宇和島駅@普通列車(760円)
半家駅から江川崎駅までの一駅分は四万十川と沈下橋を見るために歩きました。
江川崎駅からは再び列車に乗って移動します。
予土線の観光列車の一つしまんトロッコで使われる車両がやってきました。
しかし本日はしまんトロッコ運行日ではなかったためトロッコ車両は連結されていませんでした。
宇和島駅→松山駅@特急宇和海 指定席(3,510円)
宇和島でご飯を食べた後は一気に松山駅まで向かいます。
特急宇和海には残念ながらグリーン席は無し。どうもまれにグリーン車両付きの編成もいるみたいなのですが、相当珍しいようです。
【2日目まとめ】高知駅→松山駅(小計 9,250円)
それでは2日目のまとめです。
高知駅→松山駅のトータル運賃は…9,250円でした!
四国グリーン紀行の1日当たりの価格(約5,200円)を大きく上回っています。
やはりグリーン車に乗れたのが大きかったですね。
2日目は大黒字となりました。
- グリーン席は乗り心地、景色共に最高!
- 高知駅⇔窪川駅間はグリーン席のある特急を狙おう(グリーン席がない便もああります)
- もうお分かりかと思いますがグリーン席に乗れば普通に元は取れます
高知観光のレポートはこちら!

【3日目】松山駅→高松駅
3日目です。今日は愛媛県・松山駅から出発し、香川県・高松駅まで向かいます。

松山駅→丸亀駅@特急しおかぜ グリーン席(8,090円)
まずは丸亀駅へ。この区間の運賃こんなに掛かってたんだ…。
というわけで3日目は既に元が取れている計算になります。
岡山行きの特急しおかぜ号に乗車します。この便は特急しおかぜ号と特急いしづち号が連結されていますが、グリーン席があるのは特急しおかぜ部分だけ。今回はこの2つの特急が分割される宇多津駅の手前、丸亀駅までしか乗車しないので、しおかぜ号を選びました。
豪遊。やっぱグリーン席は最高だぜ。
丸亀駅→琴平駅@特急南風 自由席(680円)
丸亀駅では丸亀城を見たりうどんを食べたりする予定だったのですが、次に行くこんぴらさんのことを考えると思ったより時間が無いことに気づき、丸亀城は断念。
乗る列車を一本早めてお昼ごはんだけ食べて移動することにしました。
しかし駅近くにめぼしいうどん屋さんが見つからず、結局なぜかインド料理屋でカレーを食べました。
カレーは美味しかった。
さらにはカレーを食べるのに思ったより時間が掛かって(ナンがでかかった)、窓口でグリーン席の指定を受ける時間が取れず。
さらにさらにこの日は土曜日だったためかかなり社内混雑しており、自由席も満席。20分弱ならと、デッキで過ごしました。
こうして琴平駅に到着。こんぴらさんへのアクセス駅です。
琴平駅→児島駅@特急南風 グリーン席(2,890円)
こんぴらさんに参った後は、児島駅へ向かいます。
琴平駅では四国まんなか千年ものがたりが停車中でした。でもこれには乗りません。
児島駅は岡山県倉敷市にあり、要するに本州側にあります。瀬戸大橋を渡ってみたかったんです。
さらには夕焼けの時間に合わせてみました。こんぴらさんでは奥宮まで行ったのですが、この時間に間に合わせるために結構駆け足だったのでしんどかった。
でもなんとか間に合いました。
瀬戸内海に沈む夕日が美しいー!
少し曇っているのが惜しいですが、それでも十分な景色です。
児島駅に到着。ジーンズの街です。
児島駅→高松駅@快速マリンライナー グリーン席(1,720円)
この日最後に乗るのは快速マリンライナー。快速電車ですがグリーン車もついてます。
2階席が取れました!
無事香川県・高松駅に到着。3日目終了です!
【3日目まとめ】松山駅→高松駅(小計 13,380円)
それでは3日目のまとめ。最初の松山駅→丸亀駅区間ですでに元が取れることが分かっているのですが(笑)。
合計運賃は……13,380円! この日は1万円の大台を超えてきました。やはり松山駅→丸亀駅の長い区間でグリーン席を利用したのが大きかったのでしょうね。
2日目の高知駅→宇和島駅→松山駅の運賃とこんなに差がつくとは意外でした。
- 松山駅⇔宇多津駅間を利用する際はグリーン席のある特急しおかぜを使おう!
- 四国グリーン紀行は岡山県・児島駅まで有効! 瀬戸大橋も渡れます
愛媛県観光のレポートはこちら。

【4日目】高松駅→徳島駅
それでは最終日です! 香川県・高松駅を出発して徳島県・徳島駅がゴールです。

高松駅→徳島駅@特急うずしお 指定席(3,160円)
いきなり今日のゴールまで来てしまいました(笑)。
鳴門駅へ行きたいのですが鳴門線への接続が悪く、徳島駅まで行って乗り換えても同じ列車に乗り換えることになるようでした。
それならばたくさん特急に乗った方がお得でしょ! というわけで一気に徳島駅まで。
そのまま乗り換えです。
徳島駅→鳴門駅@普通列車(360円)
徳島駅から鳴門駅までは普通列車で。結構混んでいました。
鳴門公園バス停→徳島駅@バス利用
鳴門駅からはバスで移動し、大塚国際美術館と鳴門海峡大橋を見てきました。
帰りは逆にバスで鳴門駅まで帰り、そこから列車に乗り換えて徳島駅に戻ってこようと思っていたのですが…。バスが遅延してしまって列車の発車時刻に間に合わず。そのままバスで徳島駅まで帰ってきました。
最後若干トラブルがありましたが、これにて四国一周達成です!
【4日目まとめ】高松駅→徳島駅(小計 3,520円)
4日目の合計運賃は3,520円でした。グリーン席に乗れなかったり移動距離が短かったことで赤字となりました。
鳴門方面の観光をする際にはバスでの移動がメインとなりますので四国グリーン紀行のメリットを生かしにくいようです。
- 高松駅⇔徳島駅の区間、片道では元が取れない
- 鳴門方面の観光はバスの方が便利かも
香川観光のレポートはこちら!

徳島観光のレポートも再掲しておきます。

まとめ:四国グリーン紀行はどれくらいお得? 検証してみました
それでは最後に全体のまとめです!
今回掛かった運賃は次の通りです。
- 【1日目】徳島駅→高知駅(4,400円)
- 【2日目】高知駅→松山駅(9,250円)
- 【3日目】松山駅→高松駅(13,380円)
- 【4日目】高松駅→徳島駅(3,520円)
- 【合計】四国一周(合計 30,550円)
というわけで四国グリーン紀行の価格20,950円を大きく上回り、9,600円お得になりました。
一方で【1日目】と【4日目】は四国グリーン紀行1日当たりの価格約5,200円に届かず。スケジュールの都合などでグリーン席を利用できなかったことが影響しました。
お得に乗るコツとしては、やはりグリーン車を積極的に利用することですね。そのようなスケジュールを立てることが肝要だと思われます。
四国の特急は海が見える車窓が美しく、乗り心地の良いグリーン席を利用すれば移動時間も最高に楽しいです。
今度四国に行かれる方は是非参考にされてみてください!
それでは、お読みいただきありがとうございました。
