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簿記3級の勉強法を徹底解説!|問題をひたすら解くだけでは非効率かも?

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「簿記3級の勉強方法がわからん!」

「どうせなら効率よく勉強したい!」

「ひたすら問題解いてたけど簿記3級落ちた!」

今回はそんな方に向けた記事になります。

簿記に限ったことではありませんが、勉強では

「問題を解く」

ことが大切って言われますよね。

どんなサイト、どんな参考書を見ても「問題を解け」と必ず書いています。

実際、問題をたくさん解くのは確かに重要です。それで知識が定着していくからですね。

「じゃあひたすら問題を解けばよいのか!」というとそうではありません。

何も考えずに闇雲に問題を解くだけでは間違った理解をしてしまったり、効率の悪い覚え方になってしまったりする恐れもあります。

簿記というのは結構独特の考え方をする、癖のある技術です。

そのため間違った理解や勘違い、効率の悪い学び方に陥りがちだと思います。

今回の記事ではそうならないために、「約2か月の勉強期間で97点を取って簿記3級に合格した」私えすたわが、

  • 何から勉強したらよいのか
  • 勉強するときに意識すべきこと
  • 覚えるべきポイント
  • 本番試験の攻略方法

についてしっかり解説してみたいと思います。

これを頭に入れてから簿記の勉強をすることで、

  • 理解しやすい
  • 簿記で何をしているのか分かる
  • ここが分かってなかった

といったメリットがあると思います。

参考になれば幸いです! それではどうぞ!

前提:簿記の道具立て 目的と登場人物を頭の片隅に入れておこう

まずは簿記の道具立てとして、登場人物(基本的な用語)と目的について触れておきます。

これを始めに頭に入れておくだけで、勉強のスピードがグンと上がるかと思います!

簿記の登場人物(超基本的な用語)

まずは簿記の超基本的な用語をリストアップしてみました。

最低限これだけ覚えれば勉強を進められると思います。

ここで出てこなかった用語は、勉強しながら覚えていくのが吉です。

※分かりやすくざっくりと解説したので、厳密な定義と違うかもしれませんがご容赦ください。

厳選! 簿記の登場人物
  • 仕訳…取引(お金の動き)を記述するもの
  • 仕訳帳…仕訳をまとめた帳簿
  • 勘定科目…お金の出入りの理由(例:普通預金、仕入、給料など)
  • 総勘定元帳…仕訳を勘定科目ごとにまとめた帳簿
  • 転記…仕訳を帳簿総勘定元帳に書く(総勘定元帳を作ること)
  • 貸借対照表(BS)…どれくらい資産や負債(お金・借金)を持っているのかをまとめたもの
  • 損益計算書(PL)…どれくらい儲かったのかをまとめたもの
  • 貸借…借方=左側、貸方=右側

貸借に借りる、貸すのような意味はありません。これは丸暗記しましょう!

かなり厳選したつもりですが、まだ漢字が多くて見た目がイカツイですね。

ご心配なく! 後の説明で登場するたびに復習していきましょう!

簿記の目的=BSとPLを作ること!

簿記ってそもそも何のためにやるのか?

気になって勉強が進まない! と言う風にならないように初めにちゃんと知っておきましょう。

簿記の目的、それは

BSとPLを作ること!

です。

BSとPLってなんだっけ? という方ために復習です。

  • 貸借対照表(BS)…どれくらい資産や負債(お金・借金)を持っているのかをまとめたもの
  • 損益計算書(PL)…どれくらい儲かったのか、損したのかをまとめたもの

です。

これだけお金を持っていて、今年はこれだけ稼げた! という数字をまとめて分かるようにすること、それが簿記の目的となります。

仕訳からBS・PLを作るまでの流れ

BSとPLを作るのが目的、それは分かったとして、どのような流れで作るのでしょう。

ざっくりと言うと

  1. 仕訳をする(仕訳を切ると言います。カッコいい)
  2. 総勘定元帳に転記する
  3. BS・PLを作る

と言うような順番です。

仕訳、総勘定元帳ってなんだっけ? という方のために復習。

  • 仕訳…取引(お金の動き)を記述するもの
  • 仕訳帳…仕訳をまとめた帳簿
  • 勘定科目…お金の出入りの理由(例:普通預金、仕入、給料など)
  • 総勘定元帳…仕訳を勘定科目ごとにまとめた帳簿
  • 転記…仕訳を帳簿総勘定元帳に書く(総勘定元帳を作ること)

でした。

これに基づいてBS・PLを作る手順を書き直すと、

  1. 取引(お金の動き)を記述する
  2. 科目(普通預金とか)ごとにまとめる
  3. BS・PLを作る

仕訳帳にはすべてのお金のやり取りが記録されることになります。

その記録をもとに、どれくらいお金を持っているのか? どれくらい儲かったのか? をまとめるわけですね!

ここまでのまとめ
  • 簿記の目的はBS・PLを作ること!
  • 仕訳→総勘定元帳→BS・PLの順に作る!

BS・PLの配置(資産・負債・収益・費用)の配置を覚える

簿記の最低限の用語と目的が分かったところで、次に覚えるべきはBS・PLの配置を覚えることです。

BSには資産、負債、純資産の項目があります。

PLには収益、費用、純収益の項目があります。

今覚えるのは資産、負債、収益、費用の貸借がどちらになるかということ。

貸借というのは、BS・PLの左右どちら側に記入するものかということです。

  • 貸借…借方=左側、貸方=右側

でしたね。

借方

  • 資産
  • 費用

貸方

  • 負債
  • 収益

となります。

教科書などに図があると思うので頭に入れましょう。

とにかくこれは覚える! しかありません。こじつけでも語呂合わせなんでもよいので覚えましょう。

ここまでのまとめ
  • 資産・負債・収益・費用それぞれのBS・PL上での配置を覚えよう!
  • 教科書などの図を見ると分かりやすい

資産・負債・収益・費用のどれに当たるか意識しながら問題を解く

前項では資産・負債・収益・費用がBS・PLの貸借(右か左か)のどちらに記入されるのかを覚えることが重要だと述べました。

これが覚えられたらあとは問題を解きながら、新しい勘定科目やその仕訳の方法を覚えていきます。

勘定科目が資産・負債・収益・費用のどれに当たるか意識する

この記事の冒頭に書いた通り、何も考えずに闇雲に解くのでは効果が薄いです。

問題を解く時のポイント、それは

勘定科目が資産・負債・収益・費用のどれに当たるか意識する

ことです。

例えば、

  • 普通預金なら資産
  • 借入金なら負債
  • 売上なら収益
  • 支払手数料なら費用

と言った感じです。

勉強が進んで勘定科目が増えてきても、この点は必ず押さえながら勉強を進めましょう。

これを押さえることで

  • 仕訳を切る際に貸借を間違えない
  • BS・PLを作る時に間違えない

ようになります。

BS・PLを作ることが簿記の目的でした。

そして仕訳を切ることがその出発点。

各勘定科目と資産・負債・収益・費用を結び付けて覚えることがすべての基礎になります。

注意すべき勘定科目

勘定科目は例えば普通預金や当座預金なら「お金を預けてるんだから資産だな~」と分かりやすいですよね。

しかし勉強が進んでくるとパッと見ただけでは資産・負債・収益・費用のどれになるのか分かりにくい勘定科目が出てきます。

これらは暗記でなくきちんと理解するべきところ

実際の試験でもほとんど必ず問われます。

資産・負債・収益・費用のどれに当たるかを意識する、これを忘れないようにしましょう!

以下の科目は要注意。

「貸倒れ」関連

本来受け取れるはずのお金が回収できなくなった(=貸倒れ)というリスクに備えて計上するものです。

  • 貸倒損失…費用
  • 貸倒引当金…資産のマイナス(=貸方)表す評価勘定
  • 貸倒引当金繰入…費用
  • 貸倒引当金戻入…収益

「減価償却」関連

持っている備品は年々古くなったりして価値が減っていきます。

その価値の減少を表すのが減価償却費です。

  • 減価償却費…費用
  • ○〇減価償却費累計額…資産のマイナス(=貸方)表す評価勘定

「売上原価」関連

仕入れたけど売れずに手元に残っている商品を時期に繰り越すときに登場する科目です。

  • 繰越商品…資産

どのような仕訳になるのかも押さえましょう!

  1. 「仕入/繰越商品」…既にある繰越商品を取り崩し仕入に振り替える(合算する)
  2. 「繰越商品/仕入」…棚卸して判明した棚卸高分だけ仕入を取り崩して繰越商品に振り替える

いわゆる「しくりくりし」の仕訳になります。

「会計期間をまたぐ科目」関連

本来は今年度払うはずだったけど実際には来年度払うとか、逆に本来は来年度に受け取れるものを今年受け取ってしまった、というときに登場するものです。

  • 未収収益…後から受け取れる収益なので資産
  • 前受収益…先に受け取っちゃっているので負債
  • 未払費用…これから払わないといけないので負債
  • 前払費用…先に払っているので資産

詳しくはお持ちの参考書などを参照してください!

ここまでのまとめ
  • 資産・負債・収益・費用のどれに当たるか考えながら問題を解こう
  • 注意すべき勘定科目については何度か練習しておこう

配点6割! 大問3・大問5の攻略法

仕訳、転記に慣れてきたところで最後に実践的な問題の攻略法に行こうと思います!

大問3・大問5は簿記3級のラスボス的存在

最後に簿記3級の試験では大問3・大問5がラスボス的な存在です。

試験範囲の知識を総動員する必要があり、またボリュームが大きく対策にも時間が掛かります。

そしてこの問題の成否が簿記3級の合否を分けるのです。

なぜならこの大問3・大問5が配点の6割を占めるからです。

大問3・大問5を制する者が簿記3級を制する、と言うわけです。

大問3・大問5は試算表・精算表作る問題

大問3・大問5はどんな問題が出るのでしょう?

それは試算表・精算表を作る問題です。

大問3・大問5の問題
  • 試算表…仕訳をもとに各科目の残高をまとめたもの
  • 精算表…試算表に決算整理の仕訳を加えたもの(≒BS・PL)

実は試算表と精算表の内容はほとんど同じもののイメージです。

期中(会計期間の途中)に作るのが試算表、決算整理の後に作るのが精算表と言う感じ。

※厳密じゃないかもしれませんがご容赦ください。

試算表・精算表の作り方

試算表および精算表の作り方をまとめます。

  • 試算表=それまでの試算表+対象期間の仕訳
  • 精算表=それまでの試算表+決算整理の仕訳

こんなイメージ。

試算表の問題の例

例えば×年3月31日の試算表を作れという問題があったとします。

このときには条件として、

  1. ×年3月25日の試算表(=それまでの試算表)
  2. ×年3月25日~3月31日までの取引

が与えられます。

①に②の取引(=仕訳)を足し合わせて新しい試算表を作ります。

これが回答となります。

精算表の問題の例

同様に精算表を作る問題の例。

このときには条件として、

  1. 決算整理前の試算表(=それまでの試算表)
  2. 決算整理の内容

が与えられます。

①に②の仕訳を足し合わせて出来上がるのがBS・PL。

決算整理の仕訳と出来上がったBS・PLを合わせて精算表の回答とします。

試算表・精算表の問題の解き方

試算表・精算表は同じような手順で作られることが分かったかと思います。

それではもう少し具体的に、問題の解き方を解説してみます。

次の手順です

  1. 取引・決算整理の仕訳を切る
  2. 総勘定元帳に転記する
  3. それまでの試算表に足し合わせる

の3ステップ。

この手順、最初の方に述べたBS・PLを作る流れと全く同じです。

そもそも簿記の目的がBS・PLを作ることだったので当然とも言えますね。

大問3・大問5攻略のコツ!下書きがポイント

解き方は分かった!

…でもなかなか解けない、間違えちゃう、途中でぐちゃぐちゃになるという方もいらっしゃるかと思います。

というわけで最後に、私が大問3・大問5を攻略するために蓄積したノウハウ・コツを紹介したいと思います!

時間を掛けて解く

大問3・大問5はなかなかボリューミーな問題です。

時間が掛かります。掛けましょう。

最初のうちは大問1つ解くのに1時間以上かかると思います。

これはそういうものだと思いましょう。

焦ったり、横着して解こうとすると間違えますし練習にもなりません。

急がば回れです。

ちなみに本番の試験時間は2時間(120分)。

私の場合は大問1・2・4を20分で解いて、残り100分を大問3・5に費やすようにしていました。

過去問をやる時には大問3・5を45分×2=90分で解き、残り1大問3・50分を見直しに使っていました。

本番でもだいたい同じペースで、落ち着いて解けました。

  • 大問3・5は時間が掛かる! はじめは1時間くらいかけて取り組もう
  • 過去問・本番の時間配分は[大問1・2・4=20分、大問3・5=90分、見直し=10分]が目安!

真面目に仕訳を切る

試算表、精算表のどちらをを作る問題でもこのような取引や決算整理をしたという記述が問題で与えられます。

この取引や決算整理の仕訳を真面目に切るのが非常に重要です。

真面目に切るとは? 一つ一つ丁寧に、下書き用紙に書き留めておくことです。

ここで雑にしてしまうと

  • どこまで進めたか見失う
  • 文字を読み間違う
  • 見直しができない

と言うことになってしまいます。

下書き用紙の使い方のコツは後述します!

このとき、預金関係の勘定科目に注意です。

問題によっては

  • 普通預金(東京銀行)
  • 当座預金(大阪銀行)

など、分かれている場合があります。

これらを別々に集計するべき問題もあるので気をつけましょう!

真面目に転記、合算する

続いては転記。総勘定元帳を作ります。

この時も下書き用紙に真面目に記入しましょう。

丁寧に、きれいにです。

理由は仕訳の時同様、

  • どこまで進めたか見失う
  • 文字を読み間違う
  • 見直しができない

のようなことがないようにです。

これが後で効いてきます。

ちなみに転記作業にはなりますが、相手勘定は書かずに金額だけをまとめていました。

また、転記する際には問題文の試算表の残高も一緒に転記しておくことをおすすめします。

問題文と下書き用紙を行ったり来たりするとミスが起こりやすいからです。

そして金額を勘定科目ごとに合算します。これもミスを減らす工夫。

人によっては転記を飛ばし、仕訳の下書きから直接回答に行けると思います。

が、私のあ場合はミスが多いのでこのようにしていました。

時間は前述の1問あたり45分で十分です。

下書き用紙の使い方 縦に4等分!

ここまで

  • 真面目に仕分けを切る
  • 真面目に転記する

と述べてきました。

真面目に記録していくと下書きの量も増えてきます。

ここでポイントとなるのが下書き用紙の使い方です。

本番では下書き用紙としてA4・白紙が一枚与えられます。

私はこれを縦に4等分して使っていました。

この線を利用して仕訳、転記の貸借を書き分けます。

それが2列分で4等分というわけ。

折り目をつけると使いやすいです。

本番の下書き用紙がA4サイズなので、自宅で練習する際もA4のノートを使っていました。

真面目に検算する

ラストは検算です。

人は必ずミスします。緊張する本番ではなおさら。

検算することでより得点を伸ばしていけます。

私も本番では見直しによってミスを見つけたりもしました。

簿記では一か所ミスが見つかると全体に影響を及ぼします。

なので見直しは小まめにやるのが〇。

後になって気づくと大きく手戻り(やり直し)が発生してしまいます。

私が見直しをやった方が良いと思うポイントは次の通り。

  • 仕訳を切った後(抜けが無いか、貸借・金額の間違いはないか)
  • 転記した後(仕訳したものを漏れなく転記したか)
  • 感情かもごとの残高を合算した後(合計が間違ってないか)
  • 解答用紙に記入した後(貸借が一致すれば快感!)

面倒くさい? そうかもしれませんね(笑)。でも

後になって間違いが発覚して全部やり直し…。

となるよりは良いはずです。時間も足りますよ!

ここまでのまとめ
  • 仕訳・転記の下書きをしっかりやろう!
  • 本番の下書き用紙はA4サイズ1枚
  • 検算は小まめにやろう!

おまけ:簿記勉強のモチベーション・ご褒美にマンガはいかが?

女騎士経理になるという簿記をテーマにした漫画もありますので、モチベーションが湧かないとき、ご褒美が欲しいときは読んでみると良いかもです。

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まとめ:簿記3級の勉強法を徹底解説!|問題をひたすら解くだけでは非効率かも?

それではまとめです!

簿記3級の勉強の進め方を解説してきました。

大まかな流れとしては、

  1. 最低限の用語、簿記の目的を確認
  2. 勘定科目が資産・負債・収益・費用のどれに当たるのか意識して問題を解く
  3. 大問3・5を攻略する

と言う感じになります。

特に③の大問3・5には苦戦される方も多いかと思います。

真面目に仕訳・転記・下書き・検算し、時間を掛けるのがポイント

です。

この記事が簿記3級合格のお役に立てばと思います。

それではまた!

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えすたです! ちょっぴり面白くてまあまあためになる記事を書きたいと思っています!