旅に関する本を読んでいると知らない地名が出てきて、理解が進みにくいことがある。

本シリーズは、それらの地名を都度調べてまとめていくことで、「知らねえ~」ということを減らしていこうという試みだ。

第1回は京都府の山国(やまぐに)

山国を知ったきっかけ

平凡社新書から出ている、田中淳夫『森と日本人の1500年』で知った。日本史と林業の関わりを述べた本で、なかなか面白い本。

該当箇所を引用しておきたい。

ところが、現代まで続く杣があった。ざっと千四百年続く林業地である。 山国杣と高島杣だ。山国とは現在の京都市北部、京北町の一体で、大堰川の上流部。丹波地方の一部も含む。

引用:田中淳夫(2014年).『森と日本人の1500年』平凡社

ということで、かなり昔から持続的な林業が行われてきた場所として紹介されている。

ちなみに高島は滋賀県の北西部の地名。琵琶湖の左上らへんと思っておけばよいと思う。

(そま)とは材木を採取する場所のこと。

山国の場所

先ほどの引用箇所ですでに触れられているが、あらためて場所を確認しておきたい。

斜めに長い京都府のちょうど真ん中辺りにある。京都市の中心部から見ると、北北西に25kmくらいの距離のところ。

当然、直線で行くことはできない。公共交通機関でアクセスする場合、二条駅前からバスを利用する。西日本JRバスの高雄・京北線にて約1時間の道のりとなる。

https://www.nishinihonjrbus.co.jp/route/kyoto/up_shuzan1/

ちなみに、**京北(けいほく)**と言うのは、京都市の北西部指すエリアのこと。さらに6つの地区(周山、弓削、山国、黒田、宇津、細野)に分けられる。

京北(けいほく)ってどんなとこ?

山国を流れる川

この京北エリアは有名な桂川の源流となっている。

桂川は場所によって呼ばれ方が変わる。上流から上桂川(かみかつらがわ)、大堰川(おおいがわ)、保津川(ほづがわ)、桂川。

桂川は伏見区で鴨川に合流し、さらには大阪府との境で木津川、宇治川と再び合流し淀川となる。

山国はどんな場所か

先ほど紹介した本から再び引用しておきたい。

桓武天皇は平安京に都を移す際に、山国を禁裏御杣御料地(宮殿造営のための木材生産地)に指定した。 引用:田中淳夫(2014年).『森と日本人の1500年』平凡社

引用:田中淳夫(2014年).『森と日本人の1500年』平凡社

つまり、ここで育てられた木材が平安京の建築材として用いられたと言うわけ。

桓武天皇平安京遷都を行った天皇で、いわずもがな794年のことである。

こちらのwebページにも言及があるので参考にされたい。

https://www.pref.kyoto.jp/shizen-koen/tamba/en3khk.html

山国の名所・名物

調べていたら結構興味が湧いてきたので、そのうち訪れたいと思う。

山国は京都市中心部からそれなりに離れているが、名所に事欠かないのはさすが京都といった感じがする。

ぼたん鍋が美味しそうなので冬に行こうかしら。

まとめと参考文献

用語をまとめておく。これにより自身の知識が増えていくことを期待している。

用語

  • 山国…やまぐに。京都市の北西部にある。古来より禁裏杣だった。
  • 高島…滋賀県、琵琶湖の左上らへんの地名。
  • …材木を生産する場所。
  • 京都市…京都府の県庁所在地。政令指定都市で人口約140万人(2023年時点)
  • 京北(けいほく)…京都市の北西部を指すエリア。6つの地区に分かれる。
  • 二条駅…JR西日本、山陰本線の駅。京都市営地下鉄東西線もある。
  • 高雄・京北線…西日本JRバスの路線。京都駅前と京北エリアの周山を結ぶ。周山からは京北ふるさとバスに乗り換えられる。
  • 桂川…淀川水系に属する。保津川下りが有名。
  • 淀川…関西を縦貫する大河。琵琶湖から流れ出て大阪湾に注ぐ。滋賀県内では瀬田川、京都府内では宇治川、大阪府内では淀川と呼ばれる。
  • 桓武天皇…第50代天皇。794年、都を平安京に移した。

参考文献